商品クレーム?肌トラブル?こんなときどうする【観察編】
化粧品を使ってお肌に悪い変化が出てしまった時、ほとんどの人が決まって「この化粧品は自分には合わないようだ」と考えます。【化粧品の成分】と【自分の肌】の相性が悪く(もしくは、“相性”ではなく“化粧品そのもの”が悪く)トラブルが起きたと思うからです。もちろんそういう場合もありますが、実はそうではない(相性や製品の不良ではない)場合もたくさんあるようにわたしは感じます。
今回はそんな、実際に先日当店で起こった肌トラブルについての第2回。
お客様のお肌に出来たブツブツを、
『化粧品を使用したことによるトラブル』とした上で、話を進めていきます。
ここから読まれる方は、
前回の記事でおさらいしてください。
≪化粧品の使用状況とお肌の状態の変化≫
お客様は4月16日に
新しいクレンジング・化粧水・クリームをセットで使い始め、5月14日の時点ではお肌はこの8年間で最も健康的な状態となっていました。この点はお客様ご自身とわたしの共通認識で、「調子がいいね!化粧品変えてよかったね!」と一緒によろこびました。まだお肌に気になるブツブツはできていませんでした。
ところがその数日後(5月17日頃)から、だんだんとブツブツしたものがお肌に現れ始めました。それがたまたま耳鼻科にかかり薬を飲み始めたタイミングと重なったため、薬疹も疑いましたが、皮膚科の診断は「薬疹ではない」ということでした。
他に原因と思われることもありませんし、
油分が毛穴を詰まらせ、吹き出物となったのは間違いないでしょう。元々吹き出物のできやすいお肌ではないので、タイミングから考えても、化粧品との関係は何かあるように思います。
ところで、なぜわたしが
「化粧品と関係があるトラブル(吹き出物)だ」と言いながら
「化粧品の質や油分の量には問題ない」という、一見矛盾したことを言っているのか。その理由をいくつか挙げていきます。
・使用後1ヶ月の間は何も問題が起きなかったから
もしも、そもそもクリームに含まれる油分の量や質に問題があったのであれば、おそらく使用後一週間程度で吹き出物は出来てきます。それが今回は1ヶ月もの間、何のトラブルも起きず、むしろ日に日にお肌の調子は上がっていました。
・吹き出物は顔の中心部にはできておらず、フェイスラインや生え際にできているから
ほとんどの人が、化粧品を【顔の中心部】に重点的につけます。額・頬・目元・鼻・口元。単純に化粧品に含まれる油分の量が問題ならば、最も多くクリームをつけたであろう頬や額にも吹き出物ができるはずです。
・皮膚科医は「(ブツブツは)問題ないものに見える」と言っているから
当然のことですが、お医者さまは、注意しなければいけない(心配な)皮膚トラブルと、そうではない皮膚トラブルを【見分けて】います。肌に合わず炎症やアレルギー反応が起きている場合は、すぐにわかります。今回はお医者さまから「問題ない」と言われ、投薬によりすんなり症状が治まってきていますので、おそらく単純な、炎症を伴わない吹き出物です。また、患者さんの肌に明らかに油分が過剰にあると感じた場合、おそらくそれも伝えてくれるはずです。
化粧品の質や油分に問題がなかったとしても、実際にお客様のお肌にはブツブツ吹き出物が出来ました。
なぜでしょう?・・・という話は、次回【原因究明編】で。またどうぞ、お付き合いください。
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